2日連続JAF-F4 鈴鹿サーキットフルコース

昨日に引き続き、速いアルミJAF-F4(2,000cc)で鈴鹿フルコースを走ります。天気は晴れ。本日も、もちろんスリックタイヤで練習です。

このマシンもハンドルにはAIMのロガー(エンジン回転、スピード、温度、加速G、旋回G、ラップタイム、走行軌跡など走行データを表示、記録)がついていて、回転が上がるとLEDが「パッ、パッ、パッ」と点灯し、シフトチェンジのタイミングになると「パパパパパパ」と激しく点滅します。

TVで写るオンボード映像に写っているアレです。

以前も書きましたが、僕はヘルメット越しに見るレーシングカーに乗ってる感が満載のこの光景に毎回テンションが上がります。

このクラスになると、車両が激しく前後左右に動くため、シートとドライバーをがっちり固定しないとハンドル操作、ブレーキ操作がタイムを詰める以前にまともに出来なくなってきます。ハンドルを切る→体が隙間分ズレる→体が止まる→ハンドルを持つ手がブレなくなる・・・。という感じになるのでまったくダメ。左右に連続してハンドルを切るS字などもってのほか。

レーシングカーのハンドル操作の基本、ハンドルを押さえつけながら操作をすれば体がシートにグッと埋まり、ある程度は動かなくなりますが、F4の太いスリックタイヤで体にかかる横Gはそんな程度の力では体が簡単に左右にズレまくります。もちろんブレーキをかければ体が前にせり出すのでブレーキを踏む踏力が変化してしまい、まともなブレーキングができません。

そのため、自分で所有するマシンの場合は「シート発砲」を行ない、ドライバー個人しか座れないオリジナルのシートを作成します。シート発砲は、シートがない状態の床板が見えるところに座り、アクセルブレーキの位置に足を乗せ、自分が操作しやすい近さでハンドルを持ち、体を後ろに倒した状態でパントマイムみたいに体の動きを停止。熱で溶かした発泡剤をドライバーとマシンの隙間に流し込みます。(あらかじめビニールを敷き、機器の隙間に発泡剤が入り込まないようにしてあります)

熱い発泡剤を動かずに我慢していると、みるみる流し込んだ発泡剤がお尻から腰、太もも、ふくらはぎあたりまで膨らみながら包み込んでいきます。そのまま10分ほど待つと、ドライバーの体系の型に固まった発泡剤シートの出来上がり。不要な部分をカットして記事を貼ればドライバー各自のオリジナルのシートが出来上がります。

ということは・・・はい。おしりの下は床材のアルミ板のままです。

初めて知る人は「へぇー」と驚かれますが、おしりの下は直接マシンのアルミ板というのはとても大切な要素なんです。

おしりの下がマシンのアルミ一枚の床のまま、6点式シートベルトによってガチガチにドライバーはマシンに押し付けられると、おしりはマシンのアルミ床とピッタリくっついている訳で、一体化します。すると、マシンの挙動が少しでも乱れるとおしりを通じてすぐに体に伝わるようになっています。これをおしりのセンサーって言います。

速い人は、このおしりのセンサーの感度が抜群に高いんです。とんでもないスピード域でリアが滑ると、普通、あっと気づいた時には間に合わずにスピンです。あっと思う前にリアの滑りはじめの挙動、兆候をおしりセンサーで感じ取ることができればカウンターを当ててオーバースピードのスピンを回避することが可能です。しかし、カウンターを当てればスピンはしませんが、ハンドルが抵抗になってスピードが落ちてしまいます。センサーがさらに正確で敏感ならカウンターを当ててスピードダウンする前の兆候をつかみ微調整ですませることが可能です。40歳を過ぎてから挑戦する僕と、小さい頃からカートでリアを滑らせ、おしりセンサーを磨いてきた若い人とは「おしりセンサー」の感度、精度があまりにも違うのは残念ながら認めなくてはいけません。

で、本日はレンタルのF4です。

はい。専用シートはありません。汎用の背あてなどを入れたりして操作できる程度のポジションを即席で準備します。

レンタルで乗るときは毎回発泡シートをつくれないので、そもそも攻めた走りはできないのが残念。発泡シートならリアタイヤが滑っても「おしり」のセンサーで即座に理解し、的確なカウンターをあてることができますが、レンタルF4だとリアタイヤが滑っても一緒にマシンの中でおしりもズレる。センサーあまいのでカウンターが遅れてしまうのです。

ただし例外があります。すでにプロで走っているドライバー。他人の指導でレンタルで乗ることがありますが、体がずれる分の「あそび」も考慮して走らせられる。もちろんベストラップは出ないでしょうが、十分ガチなタイムを出してしまいます。数多くのマシンやレースを走らせて、こんなときはこう操作すればリカバリーができるという「引き出し」が数多くあるのでハンデをものともせずにタイムを出してしまいます。

ということは、言い訳せずに、この感度、精度を少しでも上げられるようにとにかく練習あるのみということですね。感度、精度が上がらないと、タイムを削ろうと攻めたときにスピンばっかりになってしまいます。

今日も4枠全て走りきります。 ( ̄^ ̄)ゞ

今年初の鈴鹿サーキットはJAF-F4 ×2

アメリカから帰国して今年初めてのサーキット走行(鈴鹿フルコース)はドライ!スリックタイヤです。購入したFIA-F4は納車がまだなので、それまではJAF-F4でしばらく練習しなくちゃいけません。

日本国内のレースは長年、JAFが取り仕切っていてるため、各年のレギュレーション(その年のレースに参戦できる車両規格)が異なるときに制作されたいろいろなF4が存在します。レース界ではF4と言うと「アルミ?」とか「カーボン?」とか「ルノー?」とかの会話になります。今はさらに日本独自のJAF規格ではなく、世界基準のFIA規格のF4「FIA-F4」があり、国内F4レースではダントツの参加台数、トヨタやホンダといったワークス体制で若いドライバーを乗せ、明日のプロを育成するチームが熾烈なトップ争いを繰り広げる、ダントツの盛り上がりを見せています。そうしたワークスチームのドライバーの多くは、なんと免許を持たない16~17歳!!会えば相当子供に見えます。が、僕より断然速い。というより次元が違います。16歳と真剣勝負で圧倒的に負ける。レースはちょっと衝撃だし不思議な気分です。

まあ、F1のマックス・フェルスタッペンが17歳でF1デビューしたことを思えば驚かない・・・のかもしれませんが・・。

さて、先に書いたとおり僕のFIA-F4は納車がまだなので、本日乗るのはJAF規格のアルミのF4(1,800cc)のレンタル。このマシンはHパターンの5速です。2,000ccのF4アルミ、カーボンのマシンがあるJAF規格のF4としては規格が古くて性能が低いマシンですが、スーパーFJからステップアップの練習で乗るにはちょうど良いかなと個人的には思います。

しばらく修行していたスーパーFJはスリックタイヤと言ってもタイヤ自体が細かったため、割とすぐにタイヤが滑る。結果的にそんなに(F4と比べればですが・・)横Gなどがかからない。低いコーナースピード、低い横Gでリアが滑ってもカウンターが十分間に合います。

ところがF4はタイヤが太いため、スリックタイヤだと比べ物にならないくらい滑らずに踏ん張ります。コーナースピードが断然高いのです。そして強烈な横Gに耐えて耐えて耐えて・・・、あるとき限界を超えると「スパッ!」とリアが滑ります。耐えて横Gがかかっている分、滑りが速い。えっ?と思ったらマシンがまわってます。このあたりのマシンの限界を見極めるのが難しいし、まずは一番慣れないといけないところです。

ちなみにフォーミュラカーは日本車と反対、右側にシフトがあります。外車のマニュアル車に乗っている人は違和感がありませんが、日本車のマニュアル車に慣れている人は、あれ?逆!?ってなります。

そしてフォーミュラカーのシフトは超ショートストローク。市販車のマニュアルミッションとはまったく別物です。最初はシフトが前に動いたのかどうかもわからないくらいの動作、指1本程度の動きでシフトが変わります。シフトチェンジも市販車みたいにクラッチ切れば何事もなかったように簡単には入る訳ではありません。回転数が合わないと「ガリガリガー」とあっけなく弾かれてしまいます。しかもシフトアップはクラッチを切らずに繋ぎます。一瞬アクセルと抜いた隙にクラッチを踏まずにシフトアップを一瞬で行なわないと「ガリガリガー」です。ヘタにクラッチを踏むと今度は回転がさらに合わずに「ガリガリガー」です。

高速で回転しているギアに回転を合わせて強く一瞬でシフトをねじ込まないと「ガリガリガー」と弾かれます。最初は手のひらの皮がむけるくらい「ガッ」と目一杯の力で瞬時に入れないと「ガリガリガー」とあっけなく弾かれてニュートラルになってしまいます。しかもコーナリング中には相当な横Gを受けながら、コーナーによってはそれに抗う方向にギアを入れないといけないケースがあるため、どうしてもダンロップで3速に入らない・・・とか、特定のコーナーでギアが入れづらい・・ということが発生します。

本日のレンタルF4マシン。1本目をグルグルしていると・・・うーんどうもギアの入りが渋い。2本目、だましだまし乗っていましたが、ヘアピン抜けた後のシフトアップが酷くなり、力いっぱいシフトしても入らずシフトミスが目立ってきたのでピットイン。原因が分からず直らないので、急遽パワーのある青のF4(2,000cc)にステップアップして乗ることになりました。

パワーのあるF4は今日が初。とにかく速いマシンだとタイムが上がるので、コーナーとコーナー間が短くなり、Gへ対抗している時間がさらに多くなります。

速いから気持ちがいい→コーナー辛い、ハンドル重い→速いから気持ちがいい→コーナー辛い、ハンドル重い→首痛い の繰り返し。

FIA-F4はどんなだろう?JAF-F4はLSD入っていてコーナーでリア片輪浮かせてもアクセルオンでごまかせるけれど、FIA-F4はFJ(スーパーFJ)と同じでLSD無しで空転する。

せっかくFJで練習してきたのに、JAF-F4で雑なアクセルに慣れてしまうのは良くないなぁ。そんなことを考えながら4本すべての枠を走行しました。

 

明日も頑張ります。 ( ̄^ ̄)ゞ

スーパーFJ イン巻き大破の大修理が完了しました

今日はレース屋さん、過去最高額といわれたスーパーFJの大修理が完了してから初の鈴鹿サーキットフルコースです。

前回、マンネリ化していたフルコース走行を打破するためにはどうしたら良いものかと、ふとした気の迷いから、鈴鹿南コースでマシンコントロールをもう一度特訓しよう!と決めて挑んだ運命の日。

最初の枠をなんなく終えて、2枠目からは目的どおりわざとリアをガンガン流してマシンコントロールに挑んでました。このあたりで過信が・・「結構乗れてる」。こう思ってしまったのがすべての始まりです。

全てのコーナーに少しオーバースピード進入し、リアを出しながら少し振り回し気味で周回を重ねます。右に左に振り回してもコントロールの範疇、もちろんスピンなどしません。完全なアンダーコントロールです。ここで調子に乗り気持ちの”ギヤ”を上げてしまいました。今の俺なら何も考えずに感覚だけで突っ込んでもけっこうコントロールできるんじゃないか?と。

調子に乗った次の周回、事件はすぐに起こりました。

ストレート全開、1コーナー、2コーナー、リアを流しながら全開でS字を抜けて下りながらの25R右コーナー。オーバースピードで進入するとリアが流れたのを感じましたが、余裕余裕。調子に乗っているからまったく気にせず、アクセルコントロール挙動を安定させることができると過信して、少し、ほんの少しアクセルを抜くタイミングが遅れました。次の瞬間。

はい、アウト。

今まで経験したことの無い見事なイン巻きで、リアが一気に滑り、「クルッ」と一瞬でマシンがコースを塞ぐようにイン側を向き、そこでアクセルからブレーキに足を乗せたときには、すでにイン側の芝生にフロントタイヤが入る直前。フルブレーキしても芝生に入ったスリックのフロントタイヤではブレーキはまったく効かず、ほぼ減速なしの状態で芝生の先にある土手にフロントウィングが突き刺さりました。

ここで大問題。土手は砂が固まった状態で緩衝材がまったく無いところです。サーキットバリアといわれるスポンジも無ければタイヤバリアもなく、さらにガードレースありません。まったくビクともしない堅い土手相手に勢いよく衝突すると何が起こるかと言うと・・・、

刺さったと思った瞬間、コンマ何秒かわからないほんの一瞬でフロントを軸にマシンが木葉のように宙に舞い上がりました。マシンは普段まったく見えない裏側の腹を見せながら回転し、なんと8m!車2台近く遠くに吹っ飛びました。

宙に舞ってる最中は頭上に地面が見えましたが、空中で1回転廻りきったため、かろうじて頭から裏返しの着地は免れました。しかし、着地の瞬間は尋常ではない衝撃が「ドン!」とかかり、気がつくと右フロントタイヤがヘルメットよりもはるか上に見えてます・・・。体の全体が痛いというよりも体中が一瞬で劣化したような気だるさ・・・。

右フロントタイヤのアームがひん曲がり、ドライバーのヘルメットより上タイヤがあるのは、土手に刺さったときにフロントタイヤが土手に当たったからだと思われます。フロントタイヤのアームがすべてこれだけ酷く曲がっているということは、かなりの衝撃をアームが変形することで吸収してくれたんだと思います。

もちろんサーキット走行なので、6点式ベルト、ヘルメット+ハンスで体は車外に放り出されることも無く、体は着地時の衝撃の痛さ以外、まったく怪我をしなかったのは幸いでした。

着地後数秒経ってピットの方を見ると、とにかく派手に舞ったため、ピットにいるメカニックやサーキット関係者がこちらを凝視しているのが見えました。重傷だと心配しているといけないから急いで動いて意識があることをアピール。シートベルトを外し、ハンドルを外し、マシンから自力で降りて土手を登りました。

心配かけないためなのと同時に、赤旗中断になり他のドライバーの迷惑をかけないようにした訳ですが、外部から見ていても宙を舞ったのはかなりの衝撃だったようで、見事赤旗中断となってしまいました。

赤旗中断。他のドライバーにもご迷惑をお掛けしてしまいました。<(_ _)>

さて、大きく破損したマシン(タイヤが動かない状態)は牽引ロープでは引けないので、赤旗中断中にユニックがコースに入り、ユニックでマシンを持ち上げ、そのままトラックの荷台に積んでサーキットのコース外、駐車場まで運びます。(ドライバーはトラックの助手席に乗ります)

この日の走行はもうできないので、すぐにメカニックが撤収作業を開始しますが、大きく変形した部分が邪魔でトラックにそのまま積めません。外せるところをひとつずつ外していき、トラックにつめる状態になったところでマシンの下にコロつきの台座をかませ、リフトを利用してトラックに積み込みました。

ここから修理不能だからもう1台スーパーFJを購入したほうが安い・・・いや、ギリギリ修理できる・・・紆余曲折しながらも、なんとか修理で直すことができました。

調子に乗ってはいけません。教訓です。

本日はウェットコンディション。他のマシンが巻き上げる水しぶきで前が全く見えません。ちょうど良いので、ウェットタイヤでリハビリかねて慎重に走ることにします。